【FX】見るだけでストップを置きたくなる話
FXでは、ストップ(損切)をすることで実際の資産損失が確定してしまいます。
そのため、失敗してしまってもいずれは戻るだろうと考えてしまい、ストップを消してしまったり、ストップをズラしてしまったりという経験はしていると思います。そして実際にそれによって損失を被らなくて済んだケースもあると思います。
それでもFXで勝っている人はほぼ必ずストップを置いています。(完璧な資金管理で実行されている無限ナンピン等は除く)
その方は資金を増やす効率がいいからです。
ストップをズラす・消す行為の効率の悪さを、数値化して説明していきます。
また、ストップを置くべき場所の考え方も説明します。
効率のいい資金管理の基本
まずは比較対象とする資金管理の基本と有効性を説明します。
熟知している方は説明を飛ばしていただいて構いません。
箇条書きにすると以下の2点になります。
①1回のトレードの総損失を、総資産に対して〇〇%と固定してレバレッジ(取引量)を決める
②勝率とリスクリワード(損失:利益)のバランスがいいトレードのみをする
これらの優れた点を簡単に説明します。
①1回のトレードの総損失を、総資産に対して〇〇%と固定してレバレッジ(取引量)を決める
1回辺りの損失を総資産の5%、勝率60%、リスクリワードは1:1、資金は10万とします。
トレード100回辺りの期待値を簡単に比較します。
・100回ランダム(ストップ5%)=240050
・100回ランダム(固定1万通貨)=200000
勝率を40%にした場合のトレード100回辺りの期待値
・100回ランダム(ストップ5%)=32433
・100回ランダム(固定1万通貨)=0(80回目で資金ショート)
このように資産増減効率が非常に優れています。
②勝率とリスクリワード(損失:利益)のバランスがいいトレードのみをする
①の設定からリスクリワードを変動させて期待値を表示します。すべて100回ランダムです。
勝率60% リスクリワード1:2 ストップ5% = 3,912,959
勝率60% リスクリワード1:3 ストップ5% = 56,339,713
勝率40% リスクリワード1:2 ストップ5% = 208,508
勝率40% リスクリワード1:3 ストップ5% = 1,234,042
このようにリスクリワードは強力ですし、勝率を上げることで効率は急増します。
ストップをズラす・消すリスク
・リスクリワード1:1でストップを倍の幅にズラしてしまった場合 → リスクリワードが2:1前後に変化
リスクリワード1:2の逆の効率が働きます。リスクリワードの破壊力は前項目で説明した通りです。
一方でエントリーした際の優位性(勝率)は変わらないどころか不利になっている場合が多いです。
リスクリワード2:1でマイナスにならないために確保しなければいけない勝率は67%以上です。
ストップを消してしまった場合 → リスクリワードが∞:1前後に変化
リスクリワードの破壊力がリスク方面に最大限に活かされます。
一方でエントリーした際の優位性(勝率)は変わらないどころか不利になっている場合が多いです。
リスクは∞と書きましたが、最大値は強制ロスカットです。
おまけに含み損を抱えている精神状態から、プラスになった瞬間に決済する場合が多くなります。
そのため元のリスクリワードにかかわらずリワードは1前後となってしまいます。
例えば10万の総資産でリスクリワード1:1でもエントリーで、5000円の損失を逃れるためにストップを外すと
リスクリワードが最大20:1前後となってしまいます。
20:1がマイナスにならないために必要な勝率は約96%以上です。
4:1にしたとしても勝率80%以上必要です。
ストップを外した時に、そこまでの勝率が見込めるでしょうか?
絶対にない場合がほとんどでしょう。
ストップを外す効率の悪さは数字が証明しています。
ストップを置くべきところ
ではどこにストップを置くべきなのか悩む方も多いと思います。
ズバリ言っちゃいます。
ここまできたら建値に戻らないと思う価格をストップにするのが理想と考えます。
利益がある程度出て、建値まで戻らないと判断したら建値にストップを置く基本戦法があります。
私は建値ガードと呼んでますが、それの真逆の発想です。
その判断に必要な知識は、ダウ理論、水平線、トレンドライン、チャネル、フィボナッチなどです。
同時に優位性のある(勝率が高く見込める)エントリーポイントもわかるようになりますので、これらは絶対に勉強するのをオススメします。
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